1000mlで日本専売の「マレビノ」というワインです。
今取引のある多くの生産者の中でも、モーリッツとは仲が良く、頻繁にワインの話をします。
まだワインを造り始めて間もないにも関わらず、ドイツ国内ではスター生産者のような扱いを受けている彼のワインに、もう少しリラックス感が欲しいと長らく感じていた僕は、全量購入するという前提で、日本専売のワインを造って欲しいと提案しました。
既存のお客さんの目を気にしないで、一度自由に肩の力を抜いて彼がワインを造ったらどうなるかということを知りたかった僕は丁度一年前に打診してみました。
品種はショイレーベというラインヘッセンのアロマ品種で、SO2も通常より少なく、ステンレスタンクのみでの醸造です。
10月に現地で試飲した時は、立派なワインになっていました!
今回つけた「マレビノ」という名前は、僕が2年ほど奄美大島に住んでいた時に、「仮に奄美大島にワインバーみたいなものを造るとしたらどのようなものにしたいか」と妄想していた時に思いついた名前です。
まず、奄美は海に囲まれているので単純に「Mare(海)Vino(ワイン)」。
そして、島の住人や観光客のみならず、悠久の時を経て島の文化の形作ってきた島人の祖霊も集まってくるような温かい場所にしたいという思いから「希人・まれびと」という言葉もかけました。
この「希人・まれびと」という名前は民俗学の折口信夫が提示した概念で、人々を祝福するために毎年常世から来訪する祖霊を指す言葉です。
祖霊信仰は琉球列島に未だに色濃く見られ、僕自身も奄美における盆行事の盛り上がりを見た時は日本の原風景をみた気持ちで、深く感動しました。海、ワイン、そして祖霊を供養する心を忘れないような場所。
そこから「Marebino」という名前が生まれました。
エチケットの絵は、その時僕がなんとなく書いた落書きを、観光に来ていた母親が偶然見つけ、何気なく版画にしてできたもので、完成した絵を見た時、Marebinoのエチケットにしようと決めたものです。(インポーター資料より)
ラインヘッセンは、ドイツ西部に位置する広大なワイン産地です。
ライン川の西岸に広がり、なだらかな丘陵地帯が特徴的です。
気候は温暖で、ライン川の影響により比較的乾燥しています。この地域は、ドイツで最も日照時間が長く、ブドウ栽培に適した環境を提供しています。
主要なブドウ品種には、白ワイン用のミュラー・トゥルガウ、リースリング、シルヴァーナー、赤ワイン用のドルンフェルダーなどがあります。
特に注目すべき地区として、ニアシュタインがあります。
ここでは、赤色砂岩土壌を活かした個性的なリースリングワインが生産されています。
これらのワインは、ミネラル感豊かで、フルーティーな香りと爽やかな酸味が特徴です。
ショイレーベは、ドイツのヴュルテンベルク地方で主に栽培される白ワイン用ブドウ品種です。
ヴュルテンベルク地方は、南西ドイツに位置し、ネッカー川流域の丘陵地帯が広がっています。
気候は比較的温暖で、日照時間も長く、ブドウ栽培に適しています。
この地域では、ショイレーベの他にリースリング、トロリンガー、レムベルガーなどの品種も栽培されています。
特に注目すべき地区として、シュトゥットガルト近郊のロイトリンゲンがあります。
ここでは、独特の気候と土壌条件を活かした個性的なワインが生産されています。
ショイレーベから造られるワインは、フローラルでアロマティックな香りが特徴で、マスカットやライチを思わせる果実味と爽やかな酸味のバランスが楽しめます。