以前フランクは、友人のフィリッポに頼まれて、シチリア南東部のパキーノにあるラモレスカという畑のブドウ栽培とワイン醸造を行っていた。そのワインはネーロ ダーヴォラ100%で、2004年はススカール、2005年はラモレスカという名前でリリースされた。2006年からはフィリッポが引き継ぎ、自身でボトリングを始めたためフランクの手から離れたが、発音とネーミングの面白さから、ブドウ品種は異なるが2007年ヴィンテージに造られたロゼワインに改めて名付けられることになった。
「ススカール」はシチリアの方言で「綺麗さっぱり盗まれた」という意味で、フランクがパキーノの畑に出向いた時に、畑のブドウがごっそり盗難されていたのを見た地元の農民が「ススカール!」と叫んだことが由来になっている。「Su sucaru」はイタリア語で「lo hanno succhiato」の意味で、「盗まれた」よりも「吸い込まれた」が本来の意味で、「一滴も残さずにあっと言う間に飲み干された」にもとれることから、ゴクゴクと飲みやすいこのワインのイメージに合うと考えた。
マルヴァジーア、モスカデッロ、カタラットといった白ワインをベースにネレッロ マスカレーゼをブレンドして造るススカール ロザート。丁寧に除梗、軽く圧搾し、本格的収穫の前に少量の潰したブドウの自家醗酵種(Pied de cuve)と共に、10日間のマセレーションとアルコール醗酵を行う。2500~7000Lの様々なサイズのファイバーグラス製のタンクで熟成を行う。(インポーター資料より)
シチリアは、イタリア最大の島で、地中海性の温暖な気候に恵まれたワイン産地です。
海抜0メートルから標高1,200メートルまでの多様な地形と、石灰質、火山性など様々な土壌が特徴で、ブドウ栽培に適した環境を持っています。
シチリアの特産ブドウ品種には、白ワイン用のインツォリア、グリッロ、カタラット、赤ワイン用のネロ・ダーヴォラ、ネレッロ・マスカレーゼなどがあります。
特に注目すべき地区として、エトナ山の麓があります。ここでは、火山性土壌と冷涼な気候を活かした個性的なワインが生産されています。
これらのワインは、酸とミネラルが豊かで、エレガントな味わいが特徴です。