元ソムリエのアンドレアは、ハイシーズンの高級レストランを渡り歩く“流しのソムリエ”をしていた。常に引く手あまただった彼が、お店から仕事の依頼を受けた際に提示した条件は、「ナチュラルワインをオンリストする」こと。ラ・ビアンカーラのアンジョリーノ、パーチナのステーファノ&ジョヴァンナ夫妻を筆頭に、多くの造り手たちから「イタリアで、もっともナチュラルワインへの造詣が深いソムリエ」と認識されていた彼。アブルッツォに移り住む前は、モンタルチーノに拠を置き、主にサンタ・マリーアの手伝いをしながら、時々ソルデーラの手伝いもしていた。そんな時、パリでの仕事中にアブルッツォ出身のダニエラと出会い、結婚。アブルッツォに移り住み、2016ヴィンテージから醸造を開始。
収穫後軽くプレスしたブドウを皮ごとの状態で一晩静置し、醗酵を促す。翌朝圧搾し取り出したモストを一部ステンレスタンクで、残りを木樽で醗酵、熟成。(輸入元資料より)
ブルッツォは、イタリア中部に位置する魅力的なワイン産地です。アペニン山脈の東側に広がり、アドリア海に面しています。地形は山岳地帯から丘陵、海岸平野まで変化に富んでいます。
気候は、内陸部では大陸性気候、海岸部では地中海性気候の特徴を持ち、ブドウ栽培に適した環境を提供しています。
この地域の特産ブドウ品種には、赤ワイン用のモンテプルチャーノ・ダブルッツォ、白ワイン用のトレッビアーノ・ダブルッツォなどがあります。
特に注目すべき地区として、コッリーネ・テラマーネがあります。
ここでは、モンテプルチャーノ・ダブルッツォを使用した力強い赤ワインが生産されています。
これらのワインは、濃厚な果実味とスパイシーな香りが特徴で、長期熟成にも適しています。
トレッビアーノは、イタリア中部から南部にかけて広く栽培される白ブドウ品種です。特にアブルッツォ州が有名で、ここでは地中海性気候と内陸性気候の影響を受け、ブドウ栽培に適した環境となっています。
アブルッツォ州では、トレッビアーノの他にモンテプルチャーノ、ペコリーノなどの品種も栽培されています。
特筆すべき地区として、トレッビアーノ・ダブルッツォDOCがあります。
この地区では、丘陵地帯の粘土質と石灰質の土壌で育つトレッビアーノから、フレッシュで爽やかな白ワインが生産されています。
これらのワインは、柑橘系の香りと軽やかな酸味が特徴で、軽い口当たりと程よいミネラル感を持ちます。
近年、アブルッツォ州ではナチュラルワイン造りに取り組む生産者が増えています。
有機栽培やビオディナミ農法を採用し、最小限の介入で醸造を行うことで、トレッビアーノの持つ繊細な風味と果実味を存分に引き出しています。
これらのワインは、生き生きとした酸味と豊かな果実味が特徴で、テロワールの個性を鮮明に表現しています。