オーストリアのノイジードル湖の湖畔ゴルスにて、ニットナウス家は 1684年からワインに携わる歴史あるワイナリー。現当主であるハンス・ニットナウスと妻アニータは、 1980 年代に葡萄園を引き継ぎ、その地域のテロワールを最大に反映したワイン造りに全力を注いできました。またビオディナミ農法に専念し、2006年よりrespekt (リスペクトはワインに特化したビオディナミ農法認証団体)を認証、そして、30年以上にわたりオーストリアのワイナリーの中でもブルゲンランドを代表する生産者で、このエリアの発展の立役者の一人となります。 畑はノイジードル湖の北岸東側とゴルスの町の周囲と、西側ヨイスの町の周りにも畑を持ち、主な品種はブラウフレンキッシュ、ツバイゲルト、メルローなどこのエリアを象徴する赤ワインがハンスの代名詞となり、そして、彼の哲学でもある、このエリアのテロワールの表現を確立してきました。またゴルス周辺の生産者のグループ“Pannobile / パノービレ”を立ち上げたメンバーの一人でもあり、周りにも大きな影響を与え、そんな彼の元で Claus Preisinger / クラウス・プライジンガーや Jutta Ambrositsch / ユッタ・アンブロッジなど、彼の指導の元、醸造や技術を学びました。
そんなハンスには二人の息子“Andreas / アンドレアス”と“Martin / マーティン”、そして、姪の“Lydia/ リディア”が現在、新しい世代として、父とは別のワイン作りを2018年よりスタートさせました。元々、父ハンスは、ビオディナミ農法、手摘み、自然発酵、そしてワイン造りへの低介入アプローチが中心となり、ワイン作りを行ってきました。そのため、彼らは自然とより一層、介入を抑えたワイン作りを行い、父に敬意を表しつつ、また新しく独自のスタイルを確立する為、葡萄畑では父の哲学を継承しつつ、セラーでは異なる道を進むことを決断しました。 マーティンは、クリエイティブな面とワイナリーの改装などに携わり、リーダー的な存在。アンドレアスは、父以外にフランスで醸造を学び、地下セラーのカギを引き継ぎ、重要な立ち位置にいます。またリディアは、デスキクワークを中心に、創造的で二人の兄弟をまとめ、サポートをしています。
彼らも勿論、ビオディナミ農法を実践しており、昔から同じ土着の葡萄品種に魅了されています。硫黄の使用は、ボトリング時のみ、ごく少量、また樽は殆ど使用せず、粘土製のアンフォラやステンレスタンク、そして、様々な発酵槽を取り入れて、人的介入をより抑えて、セラーで向き合っています。ノイジードル湖の北側にあるグリューナー・ヴェルトリーナーやヴェルシュリースリングなど、このエリアでの白葡萄の可能性、またワインの発想に対しても白葡萄と黒葡萄のブレンド発酵、また父の代名詞であるブラウフレンキッシュをよりジューシーでライトに仕立てるなど、実験的かつ挑戦的な醸造を行い、独自のスタイルを作りだしています。 父への尊敬とワイナリーの歴史を引き継ぎ、まだまだ彼らのワイン作りは、進行中で、より新しい発想と独自性を持ったワイン作りに努めています。 彼らのワインのラベルは、炎を表現。元は父ハンスが 2004 年に思いついたラベルのオマージュ。2000 年代、オーストリアのワインのラベルの多くは、非常に味気なく、派手なもの多かったため、ハンスは、まさにその逆を望んでいました。炎とは、常に変化し、優雅で、感動的、穏やかでありながら、情熱的、常に新しい形や形状を連想できます。彼らはそのアイデアが気に入り、現代風にアレンジしました。 (インポーター資料より)