ヴィーニョ・ヴェルデは白ワインの産地として今ではすっかり定着しましたが、昔は、赤ワインの産地だったことをご存知でしたか? そんな歴史を紐解きながら今のヴィーニョ・ヴェルデを担う若い生産者をご紹介します。 ポルトガルに残るいくつかの文献によると、14〜16世紀にヴィーニョ・ヴェルデのモンサンからイギリスへ出荷されていた赤ワインが、”ブルゴーニュワインの代替品 として実に素晴らしいワインだ”と明確に示していることがわかっている。 そのことを知った日から、ワインプロデューサーであるコンスタンティーノ・ラモスは、このヴィーニョ・ヴェルデでの赤ワインの伝統を復活させるというアイデア に密かに着手することにしたのだった。 ヴィーニョ・ヴェルデの生産者として”アルヴァリーニョの父”という名で皆から慕われているワインプロデューサー、アンセルモ・メンデスの「右腕」として活躍し たあと、樹齢70年の素晴らしいブドウ畑を見つけ、古代品種を蘇らせながら、軽やかな色、フレッシュでいてインパクトのある酸味、非常にエレガントで、低アル コールのワインを造り出すことに成功した。ブドウ園はポルトガル北部のモンサン市の最上部にあるリバデモウロとタンジルにあり、 ワインへの人為的介入は最小限に抑え、手作業でラベルと番号を付けたクラ フトワインだ。 5年前から始まったプロジェクト”TURRA”は、セロリコ・デ・バスト地区でヴィーニョヴェルデのフレッシュさを思う存分楽しめるワインを生み出している。そし て、ポルトガルに数いる醸造家の中から素晴らしいワインを造る醸造家に贈られるエノロジスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。これから益々目が離せないワイン メーカーである。